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zoom RSS Review司法書士「Next-Stage」に寄せて:河合保弘先生

<<   作成日時 : 2014/01/23 00:00   >>

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みなさん、こんにちは

この記事は、私が新人研修を受けていた当時
河合先生にお願いして執筆して頂いた記事です。

平成25年度合格者で
中小企業支援グループが発足するようですので、
再度掲載させて頂くことにしました。

NS編集長

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*


私は「中小企業支援」という、
司法書士にとっては目新しいテーマについての講演を、
関東ブロック司法書士会新人研修をはじめとする、
各地の司法書士会や青年司法書士会等の任意団体、
あるいは関東の「心花会」などの私的に結成された
若手司法書士グループ等において繰り返し行っており、
皆川編集長との出会いも、そんな勉強会でのことでした。

さて、
私が司法書士試験に合格させていただいたのは1993年ですから、
もう17年もの歳月が経過しています。

考えてみれば、
その当時の司法書士には簡裁代理権など当然なく、
今は当たり前になっている成年後見や最近話題のADRなどは、
制度そのものが存在していませんでしたし、
ましてや中小企業の経営を支援する司法書士が登場しようなどとは、
誰一人として考えもしなかったものです。

つまり当時の司法書士は、
まだ単なる「代書屋」「登記職人」の域から
脱し切れてはいなかったということで、
いわば現在から見ればNext-Stageの対極語にあたる
Previous-Stageの時代にあったということではないでしょうか。

その後10数年経過した現在、
先人が積み重ねてこられた努力の成果もあって、
司法書士は当時から見れば
既にNext-Stageに突入しているということになります。

しかし、最近になって、
司法書士による悪質な横領事件や
多額の脱税事件等が相次いで報じられ、
巷では過払い債務者を食い物にするかの如き
過当な広告競争が行われています。 
 
そしてこれらは、
結果的に簡裁代理権や成年後見業務への関与権、
すなわちNext-Stageで司法書士が獲得した権利を
悪用したかにも見える構図になってしまっているのです。

もちろん、
そのような悪事を働く司法書士は、
全体から見れば
ごくごく少数の異端者なのかも知れません。

しかし、
社会はそのような見方をしてはくれませんから、
このままでは何だか後ろ暗いイメージが
司法書士という資格に取り付いてしまうことが懸念されます。

そこで、最近司法書士試験に合格された方々、
そして今まさに司法書士試験を受験され、
司法書士資格取得を目指しておられる方々には、
この現状を憂慮してその改善に取り組むと共に、
さらなる新しい司法書士のNext-Stageを
目指していただきたいと思うのです。

ただ、次なる司法書士のNext-Stageは、
従来のように例えば司法書士法を改正して
司法書士の業務権限を拡大するとか、
他の資格業の司法書士業務への進出を
阻止するとか言った制度的なものではなく、
司法書士がその業務権限や資格名に関わらず、
如何にして市民のために役立つことができる職能として
認められるかという部分に
重きが置かれるのではないでしょうか。

例えば、
私が提唱しております「中小企業支援」という業務は、
司法書士の専門性である法律知識を徒に振り回すのではなく、
むしろ法律以外の部分での人と人との調和であるとか、
納得感の形成であるとか、
法律を超えた部分を大切にするという考え方で、
実は司法書士資格が無くても対応可能な業務なのです。

なのに何故、
その業務に司法書士が取り組むべきかと言われれば、
いくつかの理由が考えられますが、
最大の理由は「司法書士は平和のために法律を使える」という特性、
言い換えれば他の資格者に対しての優位性があるということです。

しかし、大変残念なことかも知れませんが、
世間の方々の多くは「法律を使う」と言えば、
何だか刀や槍のように「法律」という武器を振り回して、
敵対する相手を完膚なきまでに
叩きのめすことであるかのように誤解しているようです。

最近TVで放映されていた、
アイドルグループの一人が主演する某ドラマでも、
二言目には「依頼者のために全力を尽くす」とか
「自分は法律家だから」とかいったセリフが出てきて、
ドラマの中でやっていることは、
いきなり敵対する相手の所に乗り込んで行って、
「損害賠償請求だ」「刑事告発だ」と大騒ぎしたり、
契約書の僅かな不備を衝いては
鬼の首を取ったかのように自慢したり
というような「法律」の使い方でした。

これは、ここ数年の人気法律相談番組で、
ちょっと自分にとって気に入らないことがあれば、
何でもかんでも「訴えてやる!!」
と叫ぶシーンと相通じているようで、
一般社会がいかに「法律」というものに対して
嫌なイメージを持っているかを示す現象であると思います。

憲法を学習したことのある方であれば分かると思いますが、
本来法律とは「争いのない社会を作ること」がその目的であり、
少なくとも日常生活において
法律が登場してこないのが理想の社会なのです。

その意味から、
司法書士が昔から取り組んできた
「双方代理」「予防司法」という考え方は、
本当の意味で法律家が目指すべき
理想の姿の一つであると思います。

もちろん、
世の中には既に発生してしまった複雑な事件や、
許すことのできない犯罪などは存在しますし、
そのために依頼者の代理人となって
悪と戦う法律家も必要であるとは思いますが、
それに対応するために、
100年以上の長きにわたってそのノウハウを
積み重ねて来られた弁護士職能があるのです。

考えてみれば、
横領や脱税、
そして誇大広告等で悪評を浴びる司法書士がやっていることは、
ある種「ミニ弁護士」的な発想をベースに、
中途半端に持っている法律知識を悪用して
不当に利益を得るような行為なのではないでしょうか。

もちろん、
簡裁代理権を取得した司法書士は、
ある一面ではあえて
「ミニ弁護士」的な業務をしなければならないのですが、
本質的な司法書士の法律に対する取り組み方は、
いわゆる「代理型」ではなく「支援型」であり、
司法書士は常にそのことを忘れてはいけないと思います。

「中小企業支援」とは、
誰の代理人になるのでもなく、
いわばマクロ的に中小企業の経営全体を捉え、
中立公正な立場でもって法律知識を含む各種の知識を駆使して、
中小企業の経営者や周囲の関係者と共に
「会社を良くする」ために活動することがその本質です。

中小企業支援において最も重要なスキルは、
法律知識よりも「対話能力」なのです。

その意味では、
司法書士が取り組むべき
「対話型ADR」の手法とも共通しています。

現時点では、
そのようなスキルを持っている職能は存在しておらず、
そういったスキルを取得するための
研修等もほとんど行われていません。

しかし、
司法書士が本当の意味で自立した職能となり、
かつ社会的に有意義な存在として認められるためには、
そういった考え方や取り組みを避けては通れないと思います。

そして、
やがて到来する次の次の「Next-Stage」において、
司法書士がどのような評価を得ているか、
それはここ数年の合格者の方々、
そして今後数年で合格される方々が、
司法書士職能をどのように考え、
どのような取り組みを行うかに
かかっているのではないでしょうか。

私は、司法書士の過去を経験し、
そして現在を作ってきた者の一人として、
司法書士のNext-Stageを担うであろう、
みなさんのご活躍に大きな期待を寄せております。


河合保弘

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