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zoom RSS 「代理権限証明情報としての委任状・包括委任状(前編)」:正橋史人さん

<<   作成日時 : 2014/05/08 00:00   >>

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※今回はつらつらと雑文を書いています。
無駄に長いので気をつけて!


1、委任状の書き方(原則)

不動産登記は、試験で学習した知識を
ほぼそのまま使える試験です

しかし、実務はOJTで学んでいくことが多く、
「こういうことになっているから」というような、
実体験を通じて経験で覚えていくようなことが多いです

それは、書類の書き方も同じであり、
登記申請代理についての委任状も同じで、
どこまで書くべきということは、
経験で覚えている人は多いと思うのですが、
しっかりと根拠を知っている人は少ないと思います

例えば、原則として何を書くべきかは、

・受任者の住所・氏名(つまり司法書士の住所・氏名)
・委任者の住所・氏名
・委任事項(登記の目的、原因、申請人(権利者・義務者)、その他の委任事項)
・不動産の表示
・委任の年月日

ということが挙げられると思いますが、
特にどこかにそんなことが書いてあるわけではありません
(「増補 不動産登記先例解説総覧」p308参照)。

勤めている事務所や、本で書式例などを見て覚えていくわけです

―――――――――――――――――――――――――――
            委任状

私は,○○市○○町○○番地 乙野二郎
に,次の権限を委任します。

1、下記、登記申請に関する一切の権限
登記の目的 所有権移転
原因    平成23年2月1日相続
権利者   ○○市○○町二丁目12番地 法務花子
義務者   ○○郡○○町○○34番地 総務太郎
1 登記識別情報通知書及び登記完了証を受領に関する一切の権限
1 登記の申請に不備がある場合に,当該登記の申請を取下げ,又は補正すること

平成  年  月  日

            ○○市○○町二丁目12番地
                      法務花子   印

不動産の表示
所   在 ○○市○○町一丁目
地   番 23番
地   目 宅地
地   積 123・45平方メートル

所  在  ○○市○○町一丁目23番地
家屋番号  23番
種  類  居宅
構  造  木造かわらぶき2階建
床 面 積  1階 43・00平方メートル
2階 21・34平方メートル
―――――――――――――――――――――――――――

と、原則としてこのように書くべきということになっていますが、
実体上は、特に本人が代理人に対して
包括的な委任をすることは問題ないので、
代理権限証書としても上記のような具体的な指示ではなくて、
包括的な代理権授与行為が
表示されていればよいのではないかと感じます

しかし、
「登記官は委任状のみにより
登記申請代理人が当該事件について
真実委任が与えられているか否かを審査するのであり、
そのためには、委任状には
具体的な委任事項が記載されていなければならない」ので、
包括的な委任のみの委任状ではダメで、
記載すべき事項をすべて明記することを要するのが原則です
(「増補 不動産登記先例解説総覧」p308参照/
登記研究編集室 編 / テイハン 1999年05月)。

もちろん原則と書いたからには例外があります

2、委任状の書き方(登記原因証明情報を援用する方法)

昭和39年8月24日民事甲第2864号民事局長通達では、

登記原因証明情報を提供して申請する場合には、
例えば「平成○年○月○日付け
登記原因証明情報記載のとおりの所有権移転登記」
の申請を委任する旨の記載があれば足り、
申請すべき登記事項及び申請の目的である
不動産の表示がされていなくてもさしつかえありません

つまり、次のような形で大丈夫ということです

―――――――――――――――――――――――――――
              委任状

私は,○○市○○町○○番地 乙野二郎
に,次の権限を委任します。

1 平成○年○月○日付け登記原因証明情報記載のとおりの所有権移転登記
1 登記識別情報通知書及び登記完了証を受領に関する一切の権限
1 登記の申請に不備がある場合に,当該登記の申請を取下げ,又は補正すること

平成  年  月  日
                   ○○市○○町二丁目12番地
                           法務花子   印
(不動産の表示も省略できる)
―――――――――――――――――――――――――――

つまり、この場合は、
一緒に添付する登記原因証明情報の記載に、
登記すべき事項や対象不動産が記載されているので、
その記載を援用することにより、
登記官は具体的に何が委任されているかがわかるから、
問題ないということだと思います

これについては、
実務では金融機関が
抵当権設定登記や抵当権抹消登記の委任状を、
この先例を前提として作成しますのでよく見ますので、
根拠は知らなくても当然使えるものとして使用しています

 
正橋史人

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