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zoom RSS 「地方自治法改正と認可地縁団体の登記特例」:宇津木卓磨先生

<<   作成日時 : 2014/12/26 00:32   >>

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皆さんこんにちは

今回は地方自治法の改正についてご紹介します

試験対策上は無視してもいいと思いますが、
息抜きに読んでみてください

なんで地方自治法の改正?
と思われる方も多いと思いますが、
不動産登記に影響がでてくる改正です。

ご存知の方も多いとは思いますが、
地方自治法の一部改正により,
認可を受けた地縁団体名義への所有権の移転の登記手続を促進する特例
(法第260条の38,第260条の39)が設けられました。

施行期日は,平成27年4月1日となっています(改正附則第1条第2号)。

長くなるので条文等はここには書きませんが、
概要・ポイントをざっくりとご紹介したいと思います

まず確認ですが、認可地縁団体とは、
地方自治法等に定められた要件を満たし、
手続きを経て法人格を得た自治会、町内会等
(一定の区域に住所を有し、広く地域社会の維持、形成を行い、
地域的な共同活動を行っている団体)のことをいいます。

従来、自治会、町内会等の地縁団体は、
いわゆる「権利能力なき社団」と位置付けられ、
法人格を持っていなかったことから自治会館などの財産は、
団体名義での不動産登記が不可能でした。

そのため、不動産の登記名義を当該団体の
会長個人又は役員の共有名義としなければならなかったことにより、
当該名義人の死亡による相続問題や、
当該名義人の債権者による不動産の差押え等の
財産上の問題が生じることがありました。

そこで平成3年地方自治法改正により、
自治会の「地縁団体」としての法人化が認められ
法人独自の名義で権利能力を取得可能とする制度が創設されました。

よって地方自治法の規定による市町村長の認可を受けた地縁団体は、
法人格が付与されるとともに、
不動産の所有権等の登記名義人となることができることとなりました。

しかし皆さんも既にご承知おきの通り、
代表者の個人名義で登記されている不動産の登記名義を、
認可後の地縁団体名義に変える場合、
所有権の移転登記とされています。

この場合、実質の所有権が移転するわけではないのですが、
現行不動産登記法上、
人格を異にする者への表示変更の登記は認められていないので、
移転の登記の形式によるしかありません。

このため、
認可を受ける前の地縁団体の代表者の個人名義で登記が行われ、
登記名義人が死亡している場合などは、
認可地縁団体を登記権利者、
その登記名義人となっている相続人全員を登記義務者として、
認可地縁団体への所有権の移転登記の手続を行わざるを得ない状況にあります
(不動産登記法第60条、第61条、第62条)。

しかし、例えば戦前から地縁団体の所有地であって、
当初から登記簿上の名義人に変動がないものについては、
登記名義人の多くが既に死亡しているため、
現時点で、所有権の移転登記手続をとることを関係者に求めることは、
戸籍謄本の追跡調査等の労力の観点からみても
相当無理があり、現実的ではありません。

一つ具体例を挙げます

法人格が認められる前の地縁団体Aがあったとします。
構成員はXYZです。

地縁団体が実質所有している甲土地を登記する際に、
地縁団体A名義で登記はできないので、
XYZ名義で登記をしていたとします。

この登記がされている状態で、
法人格を得る要件を満たしたとしても、
甲土地を認可地縁団体名義に登記するには、
当該認可地縁団体を登記権利者とし、
XYZを登記義務者として所有権移転登記をする必要があります。

この際にXYZに何代にもわたり相続が発生している場合、
その相続人を探すのに大変な労力がかかります。

この事例ではまだXYZ三人だからまだいいですが、
これが地縁団体の構成員100人名義登記されていたら、
いよいよ相続人が誰なのか探しあてるのに
大変な労力がかかってしまうのです。

そこで今回の地方自治法一部改正では、
ざっくりと説明すると、認可地縁団体が所有する不動産であって、
表題部所有者・所有権登記名義人の全てが認可地縁団体の構成員
(かつて構成員であった場合も含む)であり、
その相続人の所在が知れない場合は、
市長村長にその相続人の承諾書に代わる書面を申請することができ、
その承諾に代わる書面を添付すれば、
認可地縁団体は単独で所有権保存・移転登記をすることができるとしました
(詳しくは地方自治法第260条の38・39)。

これにより、登記申請がぐっと楽になります。

そもそも不動産登記とはどのような制度か?
という問いに対しては、
国民の権利保全を図り、
もって不動産の取引の安全と円滑に資することであると答えることができます。
(「全訂 不動産登記入門」Q1/清水湛監修/民事法情報センター/2008)

この一部改正により実体上の権利関係に即した
権利を公示することを容易にすることにより、
取引の円滑を資するという不動産登記制度の目的にかなうこととなるでしょう。

今後の動向を見守りたいところです


宇津木卓磨

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