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zoom RSS 「商登記述の攻略法(後編)」:二階堂洋生さん

<<   作成日時 : 2013/05/31 00:00   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 36 / トラックバック 0 / コメント 0

前回は,「商登記述の攻略法(前篇)」と題して,
近年の商登記述では,
複雑な事実関係の正確な把握が厳しく問われており,
正確な事実関係の把握なくして記述の得点アップは
困難であるということを申し上げました

とは言っても,
時間をかけて丁寧に事実関係を分析していたのでは,
答案を作成する前に試験時間が終わってしまいます。
試験時間内に記述の問題を解き終えるためには,
事実関係を効率的に把握し,
事案の検討にかける時間を短縮する必要があります

そこで今回は,効率的な事実関係の把握のためには,
どのように問題文を読んでいけばよいのか
考えていきたいと思います

まずは,近年の商登記述を難化させている要因が
何であるか考えてみましょう

各年度の問題を詳しく見ていると,
役員の任期満了日を特定するために
読みとらなければならない事実関係が複雑化,
多様化していることがわかります。

例えば,事業年度の変更の事実を問題文から読み取らせ,
役員の任期満了日を特定させる問題(平20,平23),
ある取締役の選任の決議がされた後,事業年度が終了し,
その後当該取締役が就任した事実を読み取らせ,
当該取締役の任期満了日を特定させる問題(平21,平23),
特例有限会社が通常の株式会社へ移行する際に,
移行後の定款に株式譲渡制限規定を定めなかった事実を読み取らせ,
移行時に公開会社となることにより,
取締役および監査役の任期が満了することを
判断させる問題(平24)などが出題されていました

このように,近年の商登記述の問題では,
役員の任期満了日を分かりづらくするために
さまざまな工夫が凝らされています。

それでは,役員の任期満了日の特定をむずかしくすると,
問題にどのような影響が及ぶのでしょうか

例えば,取締役を解任するには,
当該取締役が任期中である必要があります。
このように,ある論点を検討するためには,その前提として,
役員の任期満了日を特定し,ある時点において
ある役員が任期中であるか判断しなければならない,
そのような論点が多数存在します

また,ある役員が権利義務承継役員となるかどうかを判断するには,
その前提として,ある時点において
在任中の役員が何名いるかを判断しなければならず,
そのためには,他の役員についての
任期満了日を特定しておく必要があります。

平成23年度の問題も,各取締役・監査役の任期満了日を特定し,
役員の権利義務承継の判断→権利義務解消事由の発生日
(すなわち任期満了による退任の登記申請が可能な日)
の判断につなげていくという出題でした。

このように,役員の任期満了日の特定が出来なければ,
任期満了そのものの論点のみならず,
その結果を用いて判断しなければならない
他の論点も判断することが出来ないこととなり,
結果として,試験問題全体の難易度をカサ上げすることができます。
今後も,役員の任期満了日の特定を難しくして,
その判断ミスが,他の論点にも波及していくといった構造の問題が
出題される可能性が高そうです。
この場合,役員の任期満了日の特定が,
問題を解くうえでのカギとなりそうです

したがって,商登記述の問題を検討するさいには,
まず「役員の任期満了の有無」を判断し,
「役員の任期満了日の特定」を優先的に行うのが
合理的であると言えそうです

次に,その結果を用いて判断しなければならない
他の論点を検討しましょう

さて今後も,役員の任期満了日をわかりづらくするために,
問題の事案に様々な工夫を凝らしてくることが想定されます。

最後に,このような出題に対処するために,
どのような準備をしておけばよいかを考えてみましょう。

役員の任期満了日を特定するために必要となる事実関係を
漏れなく問題文から拾い上げることさえできれば,
どのような複雑な事案でも解くことができます。
そのためには,当該論点を検討するさいに着目すべき事実関係を
あらかじめまとめておくことが有効と思われます。

参考までに,役員の任期満了に関する論点を検討する際に,
見落としがちな事実関係について以下に示しておきます。

これについては,登記された就任年月日と異なる日に
選任された役員の選任決議日を見落としてしまうというミス,
退任総会が開催されているものの,開催期間が超過している事実を
見落としてしまうミスなどが考えられます。

このようなミスをおかすと,
役員の任期満了日の判断を誤ることになりかねません。
過去問にも出題履歴がありますので,
類似の事案が再度出題されてもよいように,
これらの事実関係を問題文からもれなく拾い出せるように訓練しておきましょう

このように,役員の任期満了の論点を検討したあと,
それを前提として判断すべき論点→それ以外の論点というように,
問題を論点ごとに順序立てて分割して検討すると良いでしょう。

こうすることで,問題の流れが明確になるという効果が見込めるため,
各々の論点について,事実関係を把握しやすくなるものと思われます

以上をまとめますと,制限時間内に商登記述の問題を解き終わり,
なおかつ合格するに必要な点数を確保するには,
問題文の事実関係の把握を効率的に行わなければならないこと,
そのためには,役員の任期満了日をまず特定するとよいこと,
そして,その際に検討すべき事実関係を
あらかじめまとめておくとよいことを申し上げました

皆様も,効率的に事実関係を把握するためには
どのように問題文を読んでいけばよいか,
本試験までに自分なりの方法を確立しておかれることをお勧めします

二階堂洋生

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